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【2026年最新】「家賃高騰・ルームシェア不可」の壁をどう突破する?外国人採用担当者が知るべき不動産市場のリアルと打開策

  • 坪井 HaruNest
  • 2月27日
  • 読了時間: 11分

外国人を採用する企業様や、支援を行う登録支援機関の皆様におかれましては、

「外国人のお部屋探しが難しい」という前提は、すでに日々の業務で痛感されていることと思います。


しかし2026年現在、皆様を悩ませているのは過去の常識を超えました。


「従来の予算内では選択肢が大幅に限られている(賃料の高騰)」

「コストを抑えるためのルームシェアが以前より承認されにくくなっている」


といった、より深刻で新しい課題に直面しているのではないでしょうか。


本記事では、最前線で実務を行っているからこそ見えてくる

「なぜ今、お部屋探しがさらに難航しているのか」というリアルな実態と、

それを乗り越えるための具体的な「2026年型の解決策」を分かりやすく解説します。


第1章|2026年、なぜ「いつもの物件」が借りられないのか?


1-1 過去の予算は通用しない?都心部「家賃1.4倍」の衝撃とリアルな相場

今年直面している最大の壁の一つが、急激な賃料の高騰です。

現在、都心部の住宅価格は数年前と比較して1.4倍にまで高騰しています。


最新データに基づく、ワンルーム・1Kの平均家賃相場は以下の通りです。

  • 新宿区(大久保・新宿エリア):9~13万円

  • 渋谷区(渋谷・恵比寿エリア):11~14万円

  • 港区(六本木・麻布・広尾エリア):14~17万円

  • 世田谷区:9~13万円

  • 神奈川県横須賀市:7~11万円


現在では「都心で家賃5〜6万円」という予算感での物件確保は、現実的に非常に難しい状況になっています。


この高騰を受け、日本人であっても、都心よりは西武線や東武線、中央線の立川市などの郊外エリアへと選択肢を広げる動きが顕著になっています。

従来の予算感覚のまま採用計画を進めると、入居先が見つからず、就労開始時期に影響が出る可能性があります。

1-2 不動産会社が明かす「ルームシェア不可」急増の裏側


家賃高騰への対策として、「複数名でのルームシェア」を検討される企業様は多いでしょう。


しかし、不動産会社からヒアリングした情報によると、

2026年現在、外国籍の方同士のルームシェアについては、管理体制や契約条件の確認がより慎重に行われるケースが増えています。特に都心部ではこの傾向が強いと感じます。

これは「外国人だから」という単純な理由ではありません。

  • 生活リズムの違いや他の住人とのトラブル

  • 契約者以外の不法滞在者が住み着く「又貸しリスク」

  • 同居者との関係の悪化による突然の解約


管理会社はこれらを強く警戒しています。

その結果、トラブル回避のために「家族なら応相談」へ切り替えるオーナーが増加。

企業側の「コスト削減のためのルームシェア」という前提が、市場の現実と乖離し始めています。


1-3 特定技能拡大による郊外・地方への需要波及と物件不足


2026年1月に閣議決定された特定技能制度の枠組み拡大により、2028年度末までに約123万人の受け入れが見込まれています。

「物流倉庫」「資源循環」などの分野追加により、郊外インターチェンジ周辺や臨海部へも需要が波及しています。


しかし、地方都市では「外国人対応型」の賃貸物件が圧倒的に不足しています。

もともと物件数自体が少ない地域では、選択肢が極端に限られ、企業側が住居確保に苦戦するケースが増えています。


一方で、地方だけが逼迫しているわけではありません。

近年では、すでに日本国内で就労している外国人が、より高い給与水準やキャリアアップを求めて大都市圏へ転職・移住する動きも加速しています。

特に東京・神奈川・大阪といった都市部では、外国人入居可物件の需要が急増しており、受け入れ可能な住宅が慢性的に不足している状況です。


つまり現在は、

  • 地方では「そもそも物件数が足りない」

  • 都市部では「外国人可物件の取り合いが激化している」

という、二重の逼迫構造が生まれています。


その結果、企業にとっては単に勤務地近くで部屋を探すだけでは足りず、エリア戦略そのものの再設計が求められる局面に入っています。

職住近接の環境整備は、もはや人材確保の成否を左右する重要課題となっているのです。


第2章|「入居不可」を覆す、2026年の最新アプローチ

第1章で見た通り、家賃高騰や物件不足は確かに深刻です。


しかし実務の最前線では、「物件が見つかったあと」でも、課題が浮き彫りになってきています。

内見までは順調に進む。申込みも受け付けてもらえる。

それでも最終的に「今回は見送り」となる――。

2026年の市場でもうひとつ厳しくなっているのが、審査通過の難易度です。

ここでは、実際に現場で起きている“止まる理由”と、それを乗り越えるための具体策を解説します。


2-1 なぜ申込み・審査が順調に進まないのか?


審査が止まる最大の理由は、トラブルではありません。

準備不足・情報不足・責任所在の曖昧さです。

■ 緊急連絡先の情報不足・未準備

以前は、・電話番号のみ・企業担当者名のみ

で通るケースもありました。

しかし現在は、

  • 緊急連絡先の個人住所の提出

  • 実在確認可能な情報

  • 日本語対応可否の明示

  • 緊急時の連絡体制の確認

まで求められることもでています。


背景にあるのは、管理会社側のリスク管理強化です。


さらに近年依頼があるのが、

法人契約であっても、外国人が入居する場合は代表者の連帯保証を求められるケース。

以前は法人名義契約であれば法人責任で完結していました。

しかし現在は、

  • 代表者の個人保証

  • 代表者の連絡先提出

  • 場合によっては担当者・入居者と面談

が条件に加わるケースもあります。

「法人契約であれば十分」という従来の考え方だけでは対応しきれないケースも増えています。

■ 本人への連絡がスムーズに取れない

審査段階では、管理会社や保証会社から本人へ直接電話確認が入ることもあります。

このとき、

  • 電話に出ない

  • 折り返しがない

  • 日本語で意思疎通が取れない

こうした状況があると、審査が慎重に進められる傾向があります。


不動産会社側では「連絡体制が明確かどうか」が

判断材料の一つになります。

これは感情論ではなく、実務判断です。

人気物件では、対応の遅い申込者は静かに後回しにされます。



■ 会社情報の提出準備ができていない

2026年現在、求められる企業情報は増加傾向にあります。

  • 登記簿謄本

  • 会社概要

  • 決算状況

  • 雇用契約書

  • 在留資格関連書類

  • 代表者の連帯保証人+勤務先の日本人の方の緊急連絡先

これらをその場で提出できるかどうか。


提出までに時間を要すると、審査が慎重になる傾向があります。

審査は単なる評価ではなく、企業の管理体制そのものの信用評価でもあるのです。


2-2 審査通過率を左右する“スピードと連絡体制”


2-1で挙げた対応の日数について、もう少し詳しく説明します。


審査を通す上で必要なのは、2-1のとおりですがプラスαで重要なのが、

  • 申込み書類提出までに要する時間

  • 回答のスピード

  • 本人への連絡即応性

です。


不動産実務では、こうした対応状況が評価に影響する場合があります。

特に1月~4月ごろまで続く、企業の転勤シーズンでは顕著になります。


・申込書提出に数日かかる

・保証会社からの追加書類に即応できない

・本人が電話に出ない

この時点で、不動産会社の内部評価は下がります。


提出が遅い=管理能力が低い、

連絡が取れない=リスクが高い

そう判断されからです。


2026年の市場は、物件数が少ないため、

スピード=信用になっている上、

オーナーや管理会社から見て条件の良い入居者が見つかった場合は、

そちらを繰り上げで契約をするケースもあり得ます。


逆に、

  • 申込書は即提出

  • 書類は事前にデータ化

  • 本人へ事前に電話対応指示

  • 必要に応じて通訳同席

ここまで整っていれば、評価は大きく変わります。

審査とは、信用審査であると同時に、対応力の審査でもあるのです。

2-3 「誰が責任を持つのか」を明示することが最大の安心材料



部屋探しの段階でトラブルが起きた場合、

  • 雇用企業の誰が対応するのか

  • 登録支援機関の誰が対応するのか

これが明示されていますか?

不動産会社・管理会社・オーナーが最も不安に感じているのは、

「何かあったときに、誰も何もしない」です。


しかし、

  • 担当責任者名

  • 直通連絡先

  • 対応可能時間

  • 緊急時のフロー

を申込み段階で提示できれば、安心感は大きく向上します。


さらに重要なのは認識です。

外国人を雇用する=居住管理責任も発生する

この認識を関係者が共有しているかどうかで、不動産会社の対応は変わります。


「部屋を探している企業」ではなく、

「責任を持って住まわせる体制がある企業」

として認識されることで、審査の空気は明らかに変わります。


第3章|企業・登録支援機関が今すぐ見直すべき「3つの視点」




第2章で見た通り、2026年の入居審査は企業の「体制」も見ています。

ここで重要なのは、登録支援機関が採用エリアは自由に選べる立場ではない、

という現実です。


勤務地は企業(個人)が決める。予算も企業(個人)が決める。

その中で支援機関ができることは何か。

答えは、“通りやすい形を整えること”です。



3-1 法人契約をより積極的に企業へ提案する


近年、不動産業界ではますます外国人個人の契約よりも、法人契約を優先するようになっています。

理由は明確です。

  • 支払い責任の所在が明確

  • 緊急時の連絡先が固定される

  • 管理窓口が一本化できる

からです。


個人契約の場合、どうしても

  • 入居時トラブル

  • 家賃支払いの遅延

  • 連絡不能

  • 突然の解約

といった懸念が先に立ちます。


もちろん企業側にも負担はありますが、長期的な信頼関係を築くという意味では、

法人契約の安定性は非常に大きな武器になります。


登録支援機関としては、

「可能であれば法人契約をご検討ください」

と丁寧に提案するだけでも、不動産会社側の印象は変わります。


3-2 申込み前の統制とオペレーションを“標準化”する


第2章でも触れた通り、審査は準備力を見ています。

登録支援機関としてできる最も現実的な強化策は、

申込み前の準備とフローを標準化することです。


ここでの焦点は「個人の振る舞い」ではなく、手続きの整流化です。

例えば、

  • 緊急連絡先は住所まで必ず取得しておく

  • 企業情報・在留資格関連書類を事前にデータ化しておく

  • 申込みルートを一本化し、同時並行の手配を防ぐ

  • 条件の優先順位を事前に整理しておく


これらを事前に設計しておくことで、

  • 情報の行き違い

  • 連絡遅延

  • 条件の再調整

といった“手続き上の混乱”を防ぐことができます。


不動産会社が見ているのは、

「この案件は整理されているか」

「求めていることに迅速に対応してもらえるか」

という点です。


準備が標準化されている組織ほど、審査はスムーズに進みます。

ここはあくまでオペレーション設計の問題です。


3-3 個人契約の場合は“市場との長期関係”を意識する



すべてを法人契約にできるわけではありません。

現実として、外国人個人名義で契約をしなければならない場合も多いでしょう。


ここで重要なのは、

一件一件の契約が、不動産会社側での評価に積み重なっていく

という視点です。


例えば、

  • 不動産会社に相談を進める中で突如として別ルートで契約が決まるケース

  • 低い予算の中で、条件や希望が二転三転して手配が長期化するケース

  • 無断同居や又貸しと誤解されかねない行為


こうした出来事が重なると、不動産会社側で“不安感”が蓄積していきます。

もちろん、一件一件に悪意があるわけではありません。


しかし、不動産会社側から見ると、

「管理が難しい案件が増えている」

「紹介に慎重にならざるを得ない」

という判断につながります。

今回は契約が成立しても、長期的には不動産会社からの

対応そのものが消極的になる可能性があります。


だからこそ、

外国人を雇用する=居住面での責任も伴う

という認識を、関係者全体で共有することが重要です。


短期的な成立よりも、市場との信頼関係を維持すること。

この視点を持つ組織ほど、結果として物件確保は安定していきます。



まとめ|2026年は「安い物件探し」から「戦略設計」へ


2026年の外国人住居市場は、確かに厳しい局面にあります。

家賃は上昇し、ルームシェアは制限され、地方も都市部も物件不足が続いています。

しかし、実務の現場で見えてきた本質は別のところにあります。


それは、

物件そのものよりも、“体制の整っている企業かどうか”が見られているという事実です。


市場が見ているのは「安心できるかどうか」


不動産会社やオーナーが判断しているのは、

  • 管理が機能するか

  • 情報が整理されているか

  • 問題発生時に対応できるか

という“運用力”です。


国籍そのものよりも、

「安心して任せられるか」

という一点が、最終判断に大きく影響しています。


今後の分かれ道


これから市場はさらに選別型になります。

準備が整っている組織は、継続的に物件を紹介される。

体制が明確な企業ほど、継続的に紹介を受けやすい傾向があります。


この差は、目に見えにくいですが、確実に広がっていきます。


2026年型の発想転換


これまでの発想は、「条件の良い物件を探す」でした。

これから必要なのは、「通る体制を設計する」という視点です。


物件不足はすぐには解消されません。

しかし、信頼は設計できます。

そしてその設計がある企業・登録支援機関こそが、

結果として安定的な住居確保を実現しています。

最後にご存じかとは思いますが、外国人採用は、単なる雇用ではありません。

住居・生活・地域との関係を含めた、長期的な社会参加の設計です。


2026年は、その設計力が問われる時代に入っています。

住居課題を「物件の問題」と捉えるか、「信頼の問題」と捉えるか。

その視点の違いが、今後の結果を大きく分けていくでしょう。



 
 
 

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