外国人スタッフの住まい、シェアハウスという選択肢
- 坪井 HaruNest
- 3 日前
- 読了時間: 7分

はじめに
「外国人入居可能」の賃貸物件を探すのに苦戦する中で、「シェアハウスなら早く決まるのではないか」という認識をお持ちの企業担当者もいらっしゃると思います。
外国人スタッフの受け入れを進める中で、賃貸の審査に苦戦し、入居までに想定以上の時間がかかってしまうという経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
実際、シェアハウスは外国人の受け入れに前向きな運営会社が多く、初期費用の低さや入居のスピード感という強みがあります。保証人不要・敷金礼金不要の物件も多く、賃貸で課題となる審査のハードルを回避できるという点は、担当者にとって大きな魅力に映るはずです。
ただし、シェアハウスは万能な選択肢というわけではありません。年齢制限や入居期間の条件、共用部での生活スタイルなど、賃貸とは異なる制約もあります。
本記事では、料金相場や対応エリアを整理したうえで、どういうケースで賃貸を選んだ方がよいのかを解説していきます。
第1章:シェアハウスという選択肢を知る
第1節:なぜシェアハウスが外国人スタッフに向いているのか

シェアハウスには、保証人不要・敷金礼金不要の物件が多くあります。
外国人が賃貸で直面しやすい審査の壁を、そもそも回避しやすい仕組みになっているのです。
加えて、ベッド・机・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジといった家具家電やWi-Fiがあらかじめ備え付けられているため、入居してすぐに生活を始められる即応性も大きな強みです。
そもそもシェアハウスというサービスの多くは、「外国人が家主から入居を断られる」という課題を解決する代替案として発展してきました。
運営会社自体が外国人の受け入れを前提に設計されているため、審査や生活準備のハードルが低く抑えられているのです。
第2節:主なシェアハウス運営会社と、それぞれの特徴

シェアハウスを運営する会社は複数あり、それぞれ特徴が異なります。
オークハウスは、外国人入居率40%以上の物件を多数運営しており、敷金・礼金・連帯保証人が不要です。
ボーダレスハウスは「住人の半数が外国人」という国際交流をコンセプトに、国内外で120棟を展開しています。
サクラハウスは東京・京都に約1,000室を展開する外国人専用のマンスリー型で、1ヶ月単位からの短期契約に強みがあります。
TOKYOβは東京・埼玉・神奈川・千葉を対応エリアとする物件情報サイトで、年齢18〜40歳、入居期間3ヶ月以上といった条件がある場合もあります。
このように、各社でコンセプト・対応エリア・契約期間の柔軟性が異なるため、受け入れの目的に応じた使い分けが必要になります。国際交流を重視するのか、短期の受け皿として使いたいのか、対応エリアの広さを優先するのかによって、選ぶべき運営会社は変わってきます。
第3節:一般的な賃貸物件との違い

賃貸は「部屋を借りる」契約であるのに対し、シェアハウスは「サービス付きの生活拠点を借りる」という性質の違いがあります。
契約形態も、賃貸借契約ではなく利用契約として扱われるケースが多く、退去時の手続きが比較的簡易である点も特徴です。
一方で、リビング・キッチン・浴室などの共用部を他の入居者とシェアする生活スタイルは、賃貸との根本的な違いです。この点は、次章以降で見る「賃貸が向くケース」を考えるうえでも重要なポイントになります。
第2章:料金相場と対応エリアを整理する
第1節:初期費用の相場

シェアハウスは敷金・礼金が不要な物件が大半で、初期費用は0〜5万円程度に収まるケースが多く見られます。
賃貸物件では家賃の4〜6ヶ月分程度の初期費用がかかるのが一般的であることを考えると、シェアハウスの初期費用の低さは際立っています。
ただし、退去時には清掃費用として1〜2万円程度が別途かかる物件もあり、使い方によっては原状回復費用が発生するケースもあるため、この点は事前に確認しておく必要があります。
第2節:月額費用の相場

月額費用は、東京23区内であれば5万円台後半が平均的な水準です。大田区で約6万円、練馬区で約5万円など、エリアによって差はあるものの、賃貸に比べればかなり抑えられる傾向にあります。
郊外に出るとさらに家賃は下がり、八王子市やあきる野市など23区外のエリアでは3万円台の物件も見つかります。
水道光熱費・Wi-Fi・共用部の清掃費などが家賃に含まれている物件が多く、月々の支払いが分かりやすいのもメリットです。立地や個室の広さ、共用設備の充実度によって家賃帯は変わり、都心近接・好立地の物件ほど高くなる傾向があります。
第3節:対応エリアの傾向

対応エリアは、東京23区を中心に、埼玉・神奈川・千葉など首都圏近郊まで広げている運営会社が多くなっています。
サクラハウスのように東京・京都など複数都市に展開する会社もあれば、シェアハウスひだまりのように九州・関東を中心に全国約70棟を展開する会社もあり、地方展開の状況は会社によって差があります。
ただし全体としては、シェアハウス自体は大都市圏に集中する業態です。地方では選択肢があまり存在しない、あるいはまったくないエリアも多く、地方拠点での受け入れを検討している場合は、そもそもシェアハウスという選択肢自体が使えない可能性を念頭に置いておく必要があります。
第3章:どんなケースで賃貸を選ぶべきか
第1節:長期での就労を前提とする場合

シェアハウスは年齢制限(18〜40歳程度)や入居期間の下限(3ヶ月以上など)を設けている物件も多く、数年単位の長期就労を想定する場合には、賃貸の方が制約が少なくなります。
長期的に住み続ける前提であれば、月々の家賃を比較したときに、賃貸の方が総額を抑えられるケースもあります。
第2節:家族帯同や複数人での入居を想定する場合

シェアハウスは個室での単身生活が基本のため、家族帯同を伴う場合は、そもそも入居条件に合いません。
同僚同士で一つの住居に住みたいというニーズにも、個室制のシェアハウスは対応しにくい仕組みになっています。
第3節:プライバシーや生活リズムを重視する場合

共用部を複数人でシェアする生活スタイルに馴染めるかどうかは、個人差が大きく、文化的背景によっては強いストレスになり得ます。
夜勤・交代制勤務など生活リズムが不規則な職種の場合、共用部での生活音や生活時間帯のズレがトラブルの原因になりやすい点にも注意が必要です。
他の入居者との相性という、事前にはコントロールしにくい要素が生活の快適さに直結してしまう点も、シェアハウス特有のリスクといえます。
こうしたケースでは、多少初期費用がかかっても、個室・専有型の賃貸物件を選んだ方が、結果的に定着率の面でも安心できます。
まとめ

シェアハウスは、初期費用の低さと入居のスピード感において、賃貸にない強みを持っています。
一方で、年齢・入居期間・世帯構成などの制約もあり、万能な選択肢ではありません。
「短期・単身・スピード重視」ならシェアハウス、「長期・家族帯同・プライバシー重視」なら賃貸、というのが大まかな使い分けの目安です。
海外から来日してすぐに働き始める場合で、希望に合う家賃の賃貸物件がない場合や、審査や契約に時間のかかる場合は、最初から賃貸物件を用意しようとするよりも、まずシェアハウスに入居して生活基盤を整え、就労状況が落ち着いたタイミングで賃貸に住み替えるという二段階の進め方を検討しても良いでしょう。最初から完璧な住まいを整えようとするより、状況に応じて柔軟に選択肢を切り替えていく発想の方が、結果的にスムーズな受け入れにつながることも少なくありません。
一方、すでに日本に在住している外国人スタッフで、転居までにある程度時間の余裕がある場合や、日本の住環境に慣れている場合は、最初から賃貸で探した方が良いでしょう。
来日直後か、それとも在住歴があるかによって、住居選びの進め方そのものを変えるという視点も持っておくと、無駄のない選択がしやすくなります。
WelcomeNestJapanでは、来日直後のシェアハウス入居から、その後の賃貸への住み替えまで、いずれの段階もサポートしています。住居の選び方でお困りの場合は、是非お気軽にお問い合わせください。
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